実は、
スマートフォンの撮影が嫌いです。
写真撮影も動画撮影も。
長年、大きな機材を使って
映像に関わって来た身からすると、
あんな小さいもので気軽に撮影できることが疎ましい。
なんだか、
自分の存在理由を否定されたような
気さえしてくるわけです。
実際、専門家からすると、
スマートフォンの撮影は、
粗がいっぱい見つかります。
「あれができない」
「ここがダメ」
と心の中で何度毒づいたことか。
* * * *
私は、動画初心者の味方、を名乗ってきました。
そのための知識を発信し続けてきたつもりです。
数多くの講座で講師も務めています。
そんな中で、一つの壁を感じていました。
これまで長年自分が触れてきた機材を、
今何も持っていない人が揃えるのは
とても現実的ではない、ということ。
専門家は、専門機材を使うことで、専門家ヅラをしていたのではないか。
料理人の料理はレストランに行けばいい。
一方で、自宅でも料理はするわけです。
私が目指しているのは、
「冷蔵庫の残り物で美味しいものをつくるスキル」
を伝えることです。
だとしたら、専門機材を一旦忘れたらどうか。
こう考えたのが2年前のこと。
そしてそれから、
「嫌いなスマートフォン動画」の専門家になることに決めました。
スマートフォンなら、
持ってない人を探す方が大変なくらい普及しているからです。
スマートフォンなら、
これまでよりも多くの人の役に立てると考えたからです。
* * * *
スマホ動画を研究するにあたり、
最初に考えたのは、
「スマホのダメな点」でした。
・撮影のダメな点
・録音のダメな点
・照明のダメな点
・移動撮影のダメな点
・編集のダメな点
・データ共有のダメな点
こういった個人的なダメ出しを
一つ一つ解決できないかどうか、
調べていったわけです。
で、結論なんですが、
★たいていのことは、解決できました。
専門機材がなくてもかなり大丈夫、
というのが私の結論です。
大変困った結論です(笑)。
そしてもう一つ、
これまでの専門機材よりも、
むしろ優れている点すら見つかりました。
それは<携帯性>です。
★スマホ機材は持ち運びやすい。
スマホはどんどん拡張できる。
そしてそれらの拡張機材も、
それぞれ小さいので全部持ち歩けてしまう。
さて、私が集めてきたスマートフォン用の撮影機材を、
こちらのページにまとめています。
ぜひご覧ください。
それでもやっぱり、
個人的には大きな機材が好きですけどね。
(意地を張ってみました)