インタビュー撮影が始まった後、
「ああ、そう来たか・・」
と反省することがあります。
インタビューの撮影の前に、
- ビデオカメラの位置
- 照明の当たり方
- ピンマイクの装着
を済ませます。
基本です。
基本ですが、これが意外と難しい。
毎回、会場をきちんと見て、
その時その時でベストと思えるセッティングをします。
そして、インタビューが始まると・・・
インタビュー撮影で、
どうしても事前に確認できないものがあります。
それは、
【相手の話し方・くせ】
です。
まあ、ビデオカメラは、
顔を認識してフォーカスを自動で
合わせてくれるので、特には困りません。
問題は、照明とマイクです。
人というのは、話す時にいろんなくせが出ます。
両手を振り回す人、
首をかしげて話す人、
目線が定まらない人、
上を見上げる人、下を向く人、
動くものを目で追ってしまう人、
・・・
もっと大きな動きもあります。
話しながら、後ろに大きくのけぞる人。
(これは男性に多いかな)
話しながら、小さく前かがみになる人。
(これは女性に多い)
前者は照明から顔が外れ、
後者も顔が暗くなります。
ピンマイクも問題があります。
たいていは、喉の下あたりにつけるのが基本。
しかし、相手の服装や衣装によっては、
そうもいかないこともあるのです。
同時にスチール撮影もあるので、
上半身の見える場所にはつけないでくれ、なども。
突然商品の説明が始まり、
それを見せる手の位置が、
ちょうどピンマイクにあたり、ガサゴソ音が入ったり。
とにかく、
人の動きというのは予測不可能です。
あまりにもどうしようもない時は、
途中で止めて修正しますが、
たいていの場合、どうしようもありません。
相手の話がノッているのに、
その話を中断するのは最悪です。
* * * *
もちろん、あらゆる方向に照明を当てるやり方もあります。
しかし、比例して準備が大変になります。
その現場が適していないこともあります。
何より、そんな時間は多くの場合、ない。
照明は、顔だけを明るく照らすと、ずれてしまう可能性がある。
だから、できる限り広範囲に明るく照らすことがコツ(無難)だと思っています。
ピンマイクは・・・
そのインタビューでどんな動きをするのか、できる限り確認するしかないですね。
しかし人は自分の動きは、ほとんど無意識ですから、
「どこに手をやりますか?」
と聞かれても答えられないことも多いのです。
撮影というのは、
「こうだ」という基本を覚えておくことは大切ですが、
現実には、その場で判断しなきゃいけないことの方が多いです。
だからこそ、お勉強より実践、なんですね。