動画は2本目からが勝負

企画・準備方法

初めて、仕事で動画を作った時のこと。

 

当時、一般企業に勤めていた私は、
動画事業の立ち上げに絡みました。

 

2002年くらいのことでしたから、
普通の企業としてはかなり早い動きだったと思います。
 
社内の唯一の動画制作者として
「まずはうちのPR動画を作ってみてよ」
と上司に軽く頼まれました。
 
それまで映像に関わってきたものの、
教えてくれる人もおらず、徒手空拳で作ってきました。
完全に独学です。
 
スキルにはそれなりに自信はあったものの、
いざ仕事で!となるとビビります。
 
それでも会社のビルとか社員のインタビューなどを撮影して、
短くまとめました。
 
まあ、ここまでは良かったのです。
 
問題は、この後です。
 
大きなモニターに映像を映して、
事務所内の全員で鑑賞が始まりました。
 
(それほど大きな会社ではなく、
全員が興味津々で集まりました)
 
そして、鑑賞が終わりました。
 
みんなが口々に言葉を発します。
 
が、出てくたコメントは、
インタビューを受けた社員への冷やかし、
くらいです。
 
上司も、何もコメントしないのも、と、
あれを入れたほうがいい、
と無理やりひねり出したようなコメントをする。
 
★動画を見て、
的確に講評できる人はいない。
 
これが現実です。
 
「いいんじゃない?」
「あれも入れようよ」
みたいな、【感想】が関の山。
 
そして、ですね、
 
社内に動画を作る文化がない企業は、
(圧倒的ほとんどがそうだと思いますが)
最初の一本に「過剰な注目」が集まります。
 
あちこちの現場を見てきた経験では、
 
最初の一本は、上司と担当者だけでなく、
関係ない部署の人や、かなりの上層部までが注目します。
 
動画を「チェック」する人が
必要以上に増えてしまう。
 
その結果、
「あれもこれもどれもそれも付け足さざるを得なく」なります。
 
みんなが【感想】を言うからです。
 
問題は、
上層部の【感想】は指示になってしまうこと!
 
言葉は悪いですが、
そんな動画が良い結果になることはありません。
 
* * * *
 
私が動画の講師をやっていて、
時々無力感を感じるのはここにあります。
 
撮影や編集のテクニックではなく、
結局動画もまた、
 
コミュニケーションの問題
 
を抱えています。
 
ここにシンプルな回答は用意できません。
 
ただ私は次のことを口を酸っぱくして繰り返すのみです。

●企画段階で次の2点を決めておく

  1. 何分以内にまとめるか、決めておく。
    そして、延長は絶対しない。
  2. 決裁者は誰かを明確にしておく。
    関係ない人の意見は聞かない。

とはいえ、最初の一本は、
どうしようもない気がしています。
 
だから、最初は実験的に、
すごく簡単な企画にしてはどうでしょうか。
 
「会社へのアクセス動画」とか。
 
※声が入ると途端に難しくなるので、
最初は、映像とテロップだけで成り立つものがオススメ!
 
動画は2本目からが勝負かもしれません。
 

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