撮影するときは自分も演出しよう

撮影のコツ

初めてセミナー講師をやることになった人が、

 

「自分のような者が・・」
「自分はまだまだで・・」
 

などの消極的な言葉を言ってしまう。
 

これは良くない、
自分に自信を持って堂々とすべきだ、
 

なんてアドバイスを聞いたことがないでしょうか。
 

相手はお金や時間をかけているわけで、
あなたは選ばれたのだから、
きちんとすべきことをしよう、ということですね。

 

さて、

 
これ、動画撮影にも当てはまります。

 

撮影を担当することになったとき、
その撮影現場には、
 
<隣にクライアントが立っている>
 
というシチュエーションは多いと思います。
 
相手は、あなたのことを
専門家だと思って接してきます。
 
だから、カメラマンとして、
堂々としないといけないと思うのです。
迷ったり考え込んだりしてはいけないと思うのです。

 

そりゃあなたは経験が豊富だから
そんなこと言えるんでしょ、と思うかもしれません。

 

確かに、これまでかなり場数は踏んできました。
でも、ですね。
 
毎回、撮影はピリリと緊張するのです。
 
全く同じ撮影なんて、ほぼ無いからなんです。

 

いつもクライアントが同じわけではありません。
 
撮影する内容も、いつも変わります。
 
そしていつもいつも、
使い慣れたスタジオで、というわけにはいきません。
「今回もまた、新しい環境で撮影する」
 
ということばかりなのです。
 
そんな状況で、
「堂々としている」ように見せるため、
私は2つのことを準備します。
 
(1)準備を念入りにする
(2)私はプロです、という演出をする

 

まず(1)準備を念入りに、ですが、
そもそも常に、準備できないこと、が存在します。

 
そのため、
「準備できることだけは確実に準備しておく」
のです。
 
当たり前の準備だけでなく、
こんなことが起こった時のために、
あんなことが起こった時のために、
と「余計な」準備もしておく。
 
これもまた、準備できること、なんですね。
 
続いて(2)プロの演出、ですが、
これは、シンプルです。
 
絶対に、動揺した様子を見せない。
それでも、もちろん、
動揺したり、迷ったり、考えたりすることもあります。
 
そこで私がやっているのは次の3つです。
 
(手の内を明かすようですが・・・)
 

(A)考える時間を無理に作る
 
・機材のセッティングをしながら考える。
・音のチェックをするふりをしてヘッドホンをして、
その間に考える。
 
こんな方法をよく使いますね。
 
たまに、
クライアントが興味を持って話しかけてくる、
という状況もあります。
 
「これ、なんて機種ですか?」とか
「これ、どうやって使うんですか?」とか。
 
ヘッドホン作戦は、こんな時にも有効です。

 

(B)相手にも考えてもらう
 
私は常に写真用のカメラも肩から下げています。
そのカメラで、複数のアングルの写真を撮り、
「どちらがお好みですか?」などと
クライアントにも見せて考えてもらいます。
 
この間、考えることもできます。

 

(C)ちょっと考えますね、とはっきり言う
 
最後は、はっきり口にしてしまう方法です。
 

ただ、それでも、困ったり戸惑っている様子を見せてはいけません。
あくまで、
「さあて、どっちがいいかなあー・・」
と言う雰囲気で ^^
 

* * * *
 

今回書いた小手先のテクニックは、
絶対ではありません。
 
でも、
 
「安心してください。大丈夫ですよ♪」
 
という雰囲気を演出するのも、
カメラマンの責任だと思うのです。

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