私は昔から、
絵を描くのが趣味の一つです。
絵にもいろんな種類があり、
自分でも得意なものと、
得意じゃないものがあります。
『精密なデッサン』は楽なんです。
ただひたすら、丁寧に描き続ければ
それなりの答えにたどり着けるからです。
そして、描き込む線が多いほど、
より精密になっていきます。
しかし、以前はこの
『精密なデッサン』をよく描いていましたが、
やがてつまらなくなってしまいました。
周りの人の反応が、
「ふーん」
「上手だねー」
で終わりだから。
* * * *
『精密なデッサン』の対極に、
『似顔絵』というものがあります。
『似顔絵』をうまく描けたときは
周りの反応が大きく異なります。
「ワハハ」と笑い、
「似てるー!」と感心する。
描いた方としても、
それだけ食いついてくれると嬉しい。
そしてこの『似顔絵』、実はとても難しい。
私も苦戦しているのです。
うまくいく時といかない時があるから。
『似顔絵』というのは、
なるべく描き込む線を省く必要があります。
線が少なければ少ないほど、
「上手な似顔絵」だと私は考えています。
似顔絵を描いたことがある人は少ないでしょう。
似顔絵ってどう描くのでしょうか。
精密画と違い、
丁寧に模写することは似顔絵ではないんです。
目の前の人の顔を見て、
- 人の印象に残るのはどこか
- この人だと認識するポイントは何か
- 他の人と違う部分はどこか
これをじっくりと観察することから
似顔絵描きは始まります。
大事なのは、
自分がどう見るかではなく、
★第三者から見てどう判断されるか
です。
「他人が、この人物を識別するポイントは何か」
ということ。
似顔絵は、このポイントを見つけ出し、
それを大げさに強調して描いていきます。
これを提示することで、
似顔絵を見た人は「面白い」と笑ったり感心したりする。
プロの似顔絵師は、この行動が早い。
いつだったか、プロの似顔絵師が
インタビューに答えた記事を覚えています。
「僕は相手の顔をじっくり観察しません。
最初にパッと見て、その印象をキープして描きます」
これには、膝をポンと打ちました。
似顔絵を描くときは、
あまり観察し過ぎてはいけないのです。
* * * *
さて、動画の話です。
サービスや商品のPRをする時、
『似顔絵』を描くように
動画を作らないといけないんです。
動画を作ろうとすると、
「あれも伝えたい」
「これも伝えたい」
「あれも入れよう」
「これも入れよう」
と、詰め込もうとする。
まるで『精密なデッサン』を描くように。
しかし丁寧に一つずつ
表現することがPR動画作りではない。
目の前の商品を見て、
- 人の印象に残るのはどこか
- この商品を認識する特徴は何か
- 他の商品と違う部分はどこか
これをじっくりと観察することから
PR動画作りは始まります。
大事なのは、
自分がどう考えたかではなく、
★第三者から見てどう判断されるか
です。
「他人が、この商品を識別するポイントは何か」
ということ。
PR動画作りは、このポイントを見つけ出し、
それを分かりやすく表現して作っていきます。
これを提示することで、
PR動画を見た人の印象に残り、
「なるほどね」と興味を持ってくれるわけなんですね。