撮影は、技術力の勝負である。
・・・とは私は思っていないのです。
もちろん、最低限、きちんとした
動画を作るスキルは必須です。
その上で、
「さらにさらにスキルアップを」
というより、もっと大事なものがあるということ。
* * * *
さて、みなさんがカメラマンを選ぶ際、
どんな基準で選ぶでしょうか?
制作会社を選ぶ際、でも構いません。
仕事を依頼するということは、
その中から一人を選ぶ、ということなんです。
過去の実績を見るでしょう。
これまでの作品を見るでしょう。
・・・で、すぐに選べるでしょうか。
私は、ディレクターという立場で、
カメラマンを選ぶ、ということが頻繁にあります。
仕事柄、いろんなカメラマンを知っています。
みなさん、とてもいい人たちで、
技術力も特に問題ありません。
さて、どうやって<一人>を選ぶか。
例えば。
みなさんが、二人で旅をするとします。
知り合い・友達の中からたった一人選ぶ、
みたいな状況を考えてみてください。
・時刻表や乗り換えなどに詳しいから、
鉄道マニアの人を選ぶ。
・無駄なく計画して誘導してくれるから、
ガイドみたいな人を選ぶ。
・・・という、スキルで選ば【ない】ですよね。
◎一緒にいて楽しい人
◎話が盛り上がる人
◎長時間一緒にいて疲れない人
みたいな、<関係性>で選ぶのではないでしょうか。
もちろん、
最低限きちんとしている人であれば。
私は、自分が選ばれた際は、
その現場の目的やクライアントについて詳しく確認します。
そして例えば、
次のように自分のキャラを設定しています。
◎相手が動画制作が初めてなら、
一つ一つ丁寧に解説しながらゆっくり進める。
◎相手が余計なことが嫌いで
どんどん物事を進めるタイプなら、
徹底的に無駄を省き効率的に進める。
(テキパキさを演出する)
◎相手が自分の判断に自信が持てないなら、
判断できる解説や材料を提供しながら進める。
その他にも、いろんなことが考えられるんです。
クライアントのその先にクライアントがいたり、
当日、上司が後ろでチェックしている新人さんだったり。
そういったことに合わせ、
◎自分を経験豊富で安心感のあるタイプに見せたり、
◎何でもハキハキ対応する柔軟タイプに見せたり、
◎クライアントをスマートに見せる対応をしたり。
撮影現場って、
毎度毎度、ほんとーーーーに違います。
その違いを生み出しているのは、
その場にいる<人間関係>なのです。
※カメラはどれがいいかとか、気にしないクライアントも多いですし、
仮に気にしたとしても、撮影現場にいる全員がそこに注目することはありません。
私が一番注意するのは、
(当然、撮影内容は責任持った上で)
撮影現場の<雰囲気づくり>です。
撮影現場において、一番大きな機材を扱うカメラマン。
その影響力は、決して小さくないんですね。
あまり手の内を明かす訳にはいきませんが ^^;
撮影スキル以外にも、私はいろんなテクニックを隠し持っています。
撮影現場で使う、目に見えない
雰囲気づくり・キャラ設定のためのテクニックです。
状況に合わせ、カメレオンのように、
自分を変えるテクニックです。
初回は、撮影スキルで選ばれるかもしれません。
でも2回目以降は、完全にキャラクターで選ばれていると思うんです。
冒頭で書いた、
<技術力よりも大事なこと>
という部分ですね。
さて、ここで終わると、
「あーそーですか」
という感じですね。
これを読んで、
役立てていただけるのは次の点です。
★カメラマンを選ぶとき、技術だけで比較しない。
必ず一度は打ち合わせをすると思います。
その時に【やりとりをしてどう感じたか】。
これ、ものすごく重要です。
その雰囲気が、撮影現場にそのまま持ち込まれますから。
和気あいあいな撮影現場。
ピリピリした撮影現場。
緊張感のある中でどんどん進む撮影現場。
みなさんがクライアント側なら、
その雰囲気を決める一つとして
カメラマンを選んでみてください。
みなさんが制作する側なら、
こういった点も気にしてみてください。
お気軽にご連絡ください。
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