無理がきく制作者とは


業務としての動画制作を行う中で、
強く確信していることがあります。
 
それは、
 
★結局、動画制作者に必要なのは、
コミュニケーション力である
 
ということです。
 
スキルは不要である、
ということではありません。
 
依頼する側に立ってみれば、
スキルが上の人を選ぶというより、
頼みやすい人を選ぶ、ということ。
 
そもそも映像の世界には、
資格がありません。
 
第三者から客観的な指標とされる
「スキルのレベル」というものが無い。
 
受賞歴というのもまた、ピンとこない。
 
※広告の世界ではカンヌがどうとかありますが、中小企業を中心とした一般的な動画制作案件でこういう言葉が登場することはないでしょう。
 
過去の実績も参考にはなります。
しかし、クライアントの好みに
ちょうどいい実績がないとやはりピンときてもらえません。

 

残る判断基準は、

  • 金額
  • 人当たりや雰囲気

ということになります。
この「金額」というのも大事な要素ですが・・
 
個人的な経験と見聞きした範囲でいうと、
金額だけで選ばれる案件、
つまり安いからお願いという案件は、
だいたい揉めて終わります。
 
「次回もまたよろしく」とならない。

 

金額だけで選ぶのを避け、
スキルの絶対的評価ができないとなると、
 
依頼する側に立ってみれば、
頼みやすい人を選ぶことになるわけです。
 
制作者は、制作スキルと同じくらい
コミュニケーションスキルが求められる、
というのがここです。
 
制作者としての視点でいうと、

  • 難しいことをお願いしたり、
  • 嫌がる相手をその気にさせたり、
  • 撮影中に意見が割れる人を仲介したり、
  • 落ち込んだ人を励ましたり、

みたいなことがとても多いです。
 
撮影をやる場合でも、
「ただ撮影だけにひたすら集中」
なんて事はほぼ、無い。
 
私のところに仕事が来る理由も、
「オリカワさんが一番スキルが高いと思った」
ってことはまずありません。
 
そうではなく結局は、
「頼みやすかった」で決まります。
 
この「頼みやすい」の部分を
もう少し深掘りすると、
 
「つまらないことでも笑わずに対応してくれるから」
「無理を聞いてもらえると思った」
 
ということになると思います。
 
つまらないことでも・・
というのは実は大事です。
 
全く無知な分野で質問するとき、
専門家が鼻で笑ったり、
突き放したりするなんてこと経験ありませんか?
 
これもまた、「頼みやすさ」から遠ざかります。
 
しかし同時に、この辺りは制作者側にとっても
難しい判断をしいられます。
 
つまらないこと、というのが
動画に関係ない、ということも大いに含むからです。
 
私は<初心者専門>を標榜していますが、
これは次の2つの覚悟を表しているんです。

  1. 専門用語を使わず分かりやすく伝える
  2. 動画以外の範囲も対応する

2つ目の「動画以外の範囲」についても、
色々と思うところがあり、別の機会にでも。
 
最後に「無理を聞いてもらえる」ということについて。
これ、「※ただし」がつくんです。
 
無理を聞いてくれる。
※ただし、関係性ができていることが大前提
 
制作者が無理を聞く場合というのは、
逆の場合も無理を聞いてくれる相手である必要があるんです。
 
一度無理を聞いた途端、ズブズブと
要求が増える相手とは関係ができないわけです。
 
最初の取引の時というのは、
対等な関係が築けるのかどうか
互いに駆け引きがあります。
 
※これはどんな業界でも同じではありませんか?
 
作業内容が難しいのではなく、
互いに互いのレベルや好みを把握することが難しい。
 
そしてそれを把握するまでが最初の壁。
 
いつまで経っても、
制作者と依頼主の溝があるなと感じます。
 
ここのコミュニケーションの緩和が、
私の仕事のテーマとなっています。