今回は、少し根本的な問いに答えてみようかと思います。
それは、
「動画を作って意味があるのか?」
です。
マーケティング的な結果や、
数値化されたデータはそれなりに溢れてきました。
しかし総じて、
「結果が出たところもあるけれど、それだけが全てではない」
だから、
「結局、よく分からない」
という結論が多いように感じます。
動画を作りさえすれば、
全ての問題が一気に解決するぞ!
なんていう、明確なヒントが見つからない。
だからいつまでも、
事例を探し続け、疑問を抱き続けてしまう。
* * * *
私の考えを先に書いてしまいます。
★動画はインフラであり、
それ単体で意味があるのかないのか
という議論が意味がない。
こういった質問をどれだけ投げかけられても、
答えにはたどり着けない虚しさを感じるのです。
一昔前の、
「ホームページなんか作って意味あるの?」
に近しいと感じます。
ホームページも動画も、インフラ。
それ自体でどうこうではなく、
どう活用するかにこそ知恵をしぼるべき。
動画を作るか作らないか?
で止まっていては何も進まず、
作ると決めてから「じゃあどう活用するか」
にこそ意味があるわけです。
今年こそ動画元年、と何年も言われ続け、
その割には大きなパラダムシフトも起きた様子もない。
だから、「動画ってどうなの?」と感じてしまう。
確かに、人々の思考をすっ飛ばすほどの
”何か”は起きていない気もします。
しかし、よくよく見てみると、
明らかに動画は日々の生活に浸透しています。
- 塾や学びの場も、オンライン講座が一般的になっています。
- クラウドファンディングなどの商品説明は、一番上にまず動画があります。
- 何かの操作方法を知りたい時は、YouTubeを検索する人も多いでしょう。
- システムのサポートページには、動画による使い方解説も珍しくなくなりました。
- フェイスブックなどSNSのタイムラインで動画を見ない日はないでしょう。
ものすごい質の高い動画を一本作り上げる!
というよりも、
役に立つ小さな動画をたくさん用意する、
そんな活用方法を強く感じます。
だとしたら、
「ちょっと動画が必要になる度に業者を探す」
という行為は、なかなかに厳しいものがあると思います。
あらゆる商品が発達を遂げ、
もはや、機能だけで選ぶのが難しい昨今。
かといって価格競争は疲弊するだけ。
巨大企業は別として(?)、
多くの中小企業は、そんな難しい戦いを強いられています。
となると、
企業として商品としての「個性」を
出していくのも大きな戦略ではないでしょうか。
なんかいい感じだから
親しみを感じるから
雰囲気が合ってる気がするから
・・・こんな「感じ」で選ばれることも多いのではないか。
そんな時に、動画が使えます。
これまでの文字や写真だけで伝えることができなかった、
「声・雰囲気・話し方」といったものを活用できるからです。
新しいラーメン屋さんも、
美味しいお店に入るのではなく、
「美味しそうな雰囲気の」お店を選ぶと思います。
初めて見るお土産のお饅頭も、
美味しいお饅頭ではなく、
「美味しそうな包装の」おまんじゅうを選ぶと思います。
こういった、「雰囲気商売」にこそ、
動画は活用できるわけです。
* * * *
私の活動の核は、
「初心者がこれだけ知っておけば
とりあえず動画を扱えるようになる
という知識を広めること」
です。
こういった、基本的な
<動画リテラシー>を
気軽に学べる場所がないからです。
例えば、
部下が持ってきたレポートを見て、
上司なら誰でも、「指導・判断」ができるでしょう。
これは、文章リテラシーが
仕事をしながらついているからです。
しかし、動画はどうでしょうか。
もっというと、写真もどうでしょうか。
部下が撮ってきた動画や写真、
上司は指導ができるでしょうか。
「なんかこう・・・もっとパッと!」
みたいな、なんの意味もない、
ただの感想を口にしていないでしょうか。
これから、スマートフォンなど
小型モバイル機器がさらに浸透するのは明白です。
つまり、人々が情報を取得する端末は小型化した。
大量の文章をじっくり読む、という従来のスタイルから、
小さな画面で、パッと情報を取得する、というスタイルに変わっていく。
そんな場合に、写真や動画といった
視覚的に端的にまとめた情報がより重要になる、
という判断は間違っていないと思っています。
- 動画はインフラ。
- 動画は雰囲気を伝える。
- 動画は時間の短縮。
今回はこんなキーワードをお伝えしようと思いました。