動画の話をするとよく、
「自分はセンスがないんで」と言われます。
これは、動画がセンスとか感性で
作られるものと考えている証拠ですね。
もちろん、全く関係ないとは言いません。
しかし、たいていの場合、
★動画はロジカルに作る必要があります。
例えば、動画作りには
クライアントがいて制作会社がいる。
「おたくの感性で頼みます」
「いやー、センスいいっすねー!」
みたいには、話は進まないんです。
クライアントには希望の条件があり、
目的やゴールがあり、
上司や広報部などのチェックが入る。
制作会社も、必要な機材を選び、
要望を生かすポイントを明確にし、
時間内・予算内に仕上げていく。
これらは決して、
単なるセンスの話ではありません。
では、動画をロジカルに作るというのは、
具体的にどんな感じなのでしょうか。
* * * *
動画制作の撮影準備の部分だけ、
ピックアップして解説してみます。
●企画書を書く。
動画制作はここから始まるでしょう。
クライアント側では動画を作る目的を明確にし、
それを具現化できる制作会社を探します。
企画書を書くときは、
関係するメンバーの意識合わせも必要です。
この段階では、
動画は文字で表現され、共有されます。
●シナリオを書く。
制作会社の仕事になります。
シナリオというのはドラマだけではありません。
商品のプロモーションであっても、
ナレーションやテロップが存在します。
どこで誰が何をしているのか?
を言語化して順番にまとめる必要があります。
●絵コンテを描く。
私はシナリオを読むと、
予算と撮影日数がだいた見積もれます。
一番のポイントは、撮影場所の数です。
撮影場所が多いほど、撮影が大変になります。
また、昼と夜が混ざっていれば、
それだけ機材も増えていきます。
役者が増える。場所が増える。
屋外や夜間の撮影がある。
こういったものは全て掛け算で予算に反映されていきます。
そしてこれが、見積もりに反映されていくわけですね。
私がディレクターとして制作に携わる場合は、
必ず絵コンテを用意します。
数値と文字で見積もりを出すだけでなく、
完成形が少しでも分かるようなイラストで
クライアントに提示できるからです。
絵コンテを元にして
場所や小道具や人物の話をすると、
かなり建設的にやり取りが進められるのです。
もし見積もりが高いということであれば、
シナリオを変更します。
例えば撮影日数が短くなるように修正することで、
見積もりを下げることができるわけです。
* * * *
いかがでしょうか。
動画はロジカルに作る必要がある、
という意味がイメージできたでしょうか。