ちょっと想像してみてください。
携帯電話で気軽に撮る写真。
10年前に比べてサイズはどうでしょうか。
5年前に比べてどうでしょうか。
携帯電話は、スマートフォンに変化しましたが、
確実に、どんどん大容量化していると思いませんか。
私は写真も趣味で、1泊の旅行に行くと、
平気で数百枚撮ります。
そうなると、撮った写真をどう保管するか、
について定期的に頭を悩ませるんです。
写真の話をしましたが、
動画になるともっと事態は深刻です。
* * * *
「ハードディスクを買えばいいじゃないか」
「クラウドサービス使えばいいじゃないか」
こんな風に気軽に考えるかもしれません。
しかし長い間撮影していると、
どんなスペースも「頭打ち」になるんです。
スペースがいっぱいになると、
データを削除するとか、
別の大きなスペースに移すとか
次の手段を考えます。
そしてその「頭打ち」になるペースが、
年々早くなっている気もするのです。
ハードディスクも年々安くなりますが、
同時にカメラの画質も上がり続けています。
この追いかけっこには、ため息が出ます。
自分のための個人的なデータならば、
「削除する」という手段もあります。
しかし、そのデータがクライアントから
依頼されたものだったらどうでしょうか。
撮影データを保管する場合、
そのスペースを確保しなければいけません。
そして同時に、
データを確実にバックアップする必要も出てきます。
データが増え続ける以上、
どれだけスペースを用意してもいたちごっこです。
データ量が増えれば増えるほど、
コピーしたり移動するのにも時間がかかります。
* * * *
撮影を依頼されたら、
最初に「データの保管をどうするか」
についても話し合っておきましょう。
なぜなら、データの保管にも
手間がかかるからです。
費用が発生するからです。
ここは、きちんとお金をいただくべき部分ですね。
私の知り合いのカメラマンは、
「データ保管はしない」
というスタンスを貫いています。
万が一データの紛失が発生したら、
それこそ大問題になるからです。
彼は、「納品後データは削除する」と
クライアントに伝えています。
データサイズは、
これからも増え続けるでしょう。
どこまでいっても、
結局はいたちごっこが続く。
だから、クライアントのデータ管理を放棄する。
これも、一つの賢明な判断ではないかと思っています。