動画制作の話になると、
「カメラはどれがいいのか?」
よりも多い質問があります。
それは、
「どの編集ソフトがいいですか?」
です。
多くの企業担当者の方が、
「無料でいいのはないですか?」
とまず口にされます。
当たり前ですね。
ただ、正確には、
「びた一文出したくない!」
のではなく、
「無駄なお金は使いたくない!」
だと思うのです。
つまり、
いいソフトがあったとしても、
それが自社の求めるものにオーバースペックなら、
それは無駄金だと感じてしまう。
そのため、
いろんなソフトの機能一覧や
比較表みたいなものを探したり、
作ったりして検討を始めます。
ところが、残念なことに、
こういった行為はゴールに近づきません。
理由はシンプルで、
「自社にどの機能が必要か」
なんて答えがないからなんです。
とっても大事なことを書きます。
★編集ソフトに必要な機能は、
撮影段階で調整できます。
経験がある、プロは、
正直、どの編集ソフトでもなんとでもできます。
なぜなら、
「その編集ソフトの機能内でできるように注意して撮影するから」です。
※もちろん、いろんなケースがありますけどね。
これはどういうことか。
中小企業様向けの
動画編集の講座を長年開催しています。
すると、そこでよく聞かれるのが・・・
「ぼかしの入れ方」です。
これは最初、本当に驚きました。
私は人生で、ぼかしが必要になったことが、
ほぼ無いからなんです。
「なぜぼかしが必要なの!?」
と不思議に思い、
いろいろ話を聞いているうちに、
分かってきたのは、
ぼかしを入れる目的が、
【撮影の失敗を隠すため】
であることでした。
なるほど、と。
これは、編集でどうこうしよう、
ということ自体が間違いだとお伝えしたいです。
ぼかしって意外とハードルが高いんです。
ぼかす部分がずっと固定ならいいんです。
しかし、手前を誰かが横切ったり、
拡大・縮小したり、
移動したりすると、もう大変!
しかもぼかす部分は一箇所じゃなかったりします。
例えば、
- イベント会場で通行人の顔を消したい。
- 工場を撮影したら隣の看板が入った。
- 机の上のペットボトルのロゴを消したい。
ぼかしの他にも、
- スマホで撮って、すごくブレてるのをなんとかしたい。
- 部屋がゴミゴミしてる感じがするので、キレイに見せたい。
- 解像度が小さい(画質が粗い)ので、大きくしたい。
これらは全て、
「編集段階で考えることではない」
のです。
全て、
「撮影段階で対処できるもの」
ばかりなのです。
移動するぼかし入れは、
正直、私はやったことがありません。
やってできないことはないと思いますが、
そもそも
「撮影で注意してたらやる必要ないのに」
と、とても虚しくなる気がします。
動画制作は、
【始めしっかり・終わりを楽に】。
- きちんと企画し、
- 無駄がないように準備し、
- 確認しながら撮影すれば、
編集はただ並べて文字を入れれば完成です。
本当にシンプルなソフトで十分なんです。
ところが、
- ざっくり企画し、
- 手が空いたら準備し、
- とりあえずバーっと撮影し、
- あとは編集でちゃんとしてよ、
という作り方をすると、
編集ですべきことが膨大になっていく。
これを処理するには、
それなりの機能を持った編集ソフトが必要になり、
そもそもその使い方が初心者には難しい・・・。
という結果につながります。
冒頭の、どの編集ソフトがいいのか、
という話に戻りますが、
きちんと企画して準備できる方は、
編集ソフトは最低最小の機能で十分なことが多いです。
(スマホアプリでも十分かも)
一方で、
撮影の失敗を編集で補おうとする方は、
おそらく、プロ用の編集ソフトが必要になります。
かつ、それを処理するスキルも求められます。
ただ、後者の場合は、
アドバイスする方は実は楽なんです。
Windows用で無料の、
DaVinci Resolve
というソフトがいいでしょう。
バリバリのプロも使用するソフトです。
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/
(有料版もありますが、無料版で大丈夫です)
機能はバッチリなので、
いろんなことに対応できると思います。
(それでも移動するぼかしは、最高級の難易度だと思いますよ)
すでに撮ってしまって後悔している方、
はまた別の機会にアドバイスするとして、
今回のお話は、
「これから作る動画」
に対して心がけるようにすると
活きてくると思います。
ぜひ、編集前に注力しましょう!
お気軽にご相談ください。
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