次のようなご質問をいただいたので、
回答を共有できればと思います。
<ご質問>
スポーツの撮影をする場合、
カメラから距離があり音の収録が難しいです。機材を近くに置くこともできません。
音声はどうすればいいでしょうか。
<オリカワからの回答>
音声収録については、
「ただ一つのやり方」があるわけではないので、
環境や状況を見て、都度、判断が求められます。
専門の録音スタジオ以外、世の中全て「悪環境」です。
機材も必ずしもあてになりません。
そのため、今回のご質問についても、
想像する範囲で2つの(対処)方法をご提案できればと思います。
【1】静かな環境で音を際立たせる
スポーツ系の動画の場合は、
その動きを記録することが大事と思われます。
つまり、ボールを打つ音や足元のキュッと動く音など、
音の大きさはそれほど重要視しない、
という判断はいかがでしょうか。
それであれば、静かな環境で
収録できるタイミングを待つことで
実現できるかもしれません。
そして、静かな環境であれば、
十分理解できる音が録れる可能性があります。
●静かな環境を用意した私の事例1
ゴルフの動画を作ることもありますが、
夜間に撮影したり、周りに人がいない状況で撮影することで、
ショットの音は特に違和感のない範囲で収録できています。
(クライアント様は特に不満を持たれていません)
●静かな環境を用意した私の事例2
都内の繁華街の喫茶店での
インタビュー収録を頼まれた際は、
基本的にどんな機材を用意しようと、
満足いく録音は不可能でした。
そのため、お店にお願いして、
開店前の1時間を用意していただきました。
早朝収録に切り替えたわけです。
機材ではなく、環境で対処しました。
もちろん、カメラにガンマイクと呼ばれるものを装着するのも一つです。
マイクは、棒状のもので、値段はピンキリです。
5000円から1万円程度のものを購入し、
あとは「録る環境選び」に注意するのが、現実的な方法だと思っています。
ただ、どうしても騒がしい状況で収録しなければならない場合は、
ボールを打つ音などが満足に録れないかもしれません。
その場合は、次のご提案です。
【2】音を後付けする
ネイチャー系の番組や映画をご覧になったことあるでしょうか。
野生動物の生態などを消化するドキュメンタリー映像です。
鳥が羽ばたいたり、獲物を仕留めるライオンの動きなどに、
立派な音が収録されています。
当然のことながら、自然を撮影するので、
的確にマイクが仕込めるとは思えません。
全てかどうかは分かりませんが、
ああいった映像の音は「後付け」です。
映像の撮影だけに集中し、
編集段階で、後から「ぴったりの」音を当てるわけです。
そうすることで、映像がさらに引き立つことになります。
今回、ご質問いただいたような内容も、
同様のやり方ができるのではないかと思われます。
ボールを打つ音や、ゴルフのスイングなど、
音の一つ一つが「明確に聞き分けられる」わけではないと思うので、
こういった後付けは可能かと思います。
****
以上、2つの方法を提案させていただきました。
音声収録は、理想通りにはなかなかいかないものです。
一度、できることを試してみて、
「それで良しと思えるかどうか」
を判断基準にされると、次のステップに進めると思います。
頑張ってください!