話があちこちに飛んじゃう人


インタビューの撮影については、
過去にもお伝えしましたが、
今回は「インタビューの編集」についてです。

 

相手の話す言葉をまとめる。
 
これは、動画制作において、
最も多いシチュエーションの一つでしょう。
 
インタビュー動画というのは、
撮影よりも編集の方が難しい。
 
なぜかと言うと、
 
「順序立てて理路整然と重複せずに
一切噛むことなく話す素人は少ない」
 
からです。
 
○セミナー編集はある意味簡単
 
例えばセミナーを撮影して、
それを編集する。
 
これは比較的、簡単なのです。
 
セミナーそのものが、
90分なら90分で終わるように、
準備され、構成されているから。
 
言葉の部分の編集については、
そのまま余分なところをカットするだけ。
(それしかできない、とも言えますが)
 
私は「映画の作り方」の
ポッドキャストを毎週更新していますが、
これもまた、編集は簡単です。
 
編集しやすいように意識して話しているから。
編集の段階では、言い間違えたところをカットするだけ。
 
【参考】
超初心者のための映画制作講座 Youtubeチャンネル
 
○インタビューは編集が難しい
 
一方で、一般の方へのインタビューはどうでしょうか。
 
インタビュアーが質問して、相手が答える。
こんな一問一答形式も多いでしょう。
 
すると相手は、
 
・話があっちこっちに飛んだり、
・同じことを繰り返したり、
・内容や数値が少し変わってしまったり、
・記憶が曖昧だったり思い出せなかったり、
・内容の薄いところでいい表情をしたり、
・反対に大事なところで下を向いたり、
・「あ、さっき言ったあれ間違えてた」なんて。
 
インタビューの編集とは、
こういった雑多な言葉たちを、
意図した時間内にまとめあげないといけないのです。
 
30分収録して、2分にまとめる、
なんてこともザラですね。
 
順番を入れ替えるなんて日常茶飯事で、
あっちの言葉とこっちの言葉を
つないで文章にする、なんてことだってよくあります。
 
○問題は編集ソフトではない
 
インタビュー編集については、
編集ソフトのスキルとしては、とても簡単です。
 
切って、並べ替えて、削除する。
それだけ。
 
※タイトルとかテロップとか音声調整は、
今回本質的なことではないので省きます。
 
インタビューの本質は、的確な内容をまとめ上げ、
相手の魅力を引き出すことにあります。
 
でも、たいていの場合、
それこそが、とても大変なのです。
 
(1)事前に話すことを打ち合わせすればいい
(2)こちらが誘導して質問を並べればいい
 
こういう意見もあるでしょう。
もちろん理解できますし、実際やっています。
 
しかし!
 
(1)事前に、というのは多くの場合厳しいと思います。
相手がスピーチのプロなら、いいでしょう。
 
でも一般人は逆に原稿を用意することで
悪い結果になる危険もあるのです。
 
原稿を用意して必死に覚えようとしている人ほど、
いいインタビューになりません。
 
(就職面接で、覚えたことを必死に思い出しながら話す学生、みたいになります)
 
むしろ下手でも、自分の言葉で考えながら話す方が、
その人の魅力は伝わります。
(まさにそれこそがカメラマンの技術です)
 
というわけで、基本的には、
 
(2)こちらが誘導しやすいように質問を並べる
 
という手法に落ち着きます。
 
それでも!です。
それでも、こういったことは
必ずしも改善されるわけではないんです。
 
・話があっちこっちに飛ぶ
・同じことを繰り返す
・内容や数値が時々変わる
・内容の薄いところでいい表情をする
・反対に大事なところで下を向く
・「あ、さっき言ったあれ間違えてた」
 
編集するときに歯噛みするのが、
話す内容の良し悪しと、
表情の良し悪しがかみ合っていない時です。
 
撮影現場でも、
「先ほどいいことを言ったので、
もう一回繰り返してください」
とお願いしたとしても、
いい表情がもう一度登場する可能性は低いのです。
それが、一般の方です。
 
だから、インタビュー撮影は、
基本的に一期一会だと思っておいた方がいい。
 
じゃあどうしたらいいの?
ということになりますが、
私のやり方はとてもシンプルです。
 
★インタビュー相手とのコミュニケーションにこそ、
当日の時間を割くのです。
 
機材の準備などはさっさと済ませ、
相手が緊張しない状況を作ることに注力する。
 
そして、相手がいい表情をしたなと思ったら、
その場でその表情を盛り上げるよう、
<顔芸>で演出していくのです。
 
いいカメラ?
照明のスキル?
 
そんなものよりも、
いい言葉と表情を引き出す方が大事ですよ。